本日の茶の湯小話 その4 「名物って何?」

茶道具 青峰堂 seihoudou
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◆名物って何?

のんこ03
のんこ「よく師匠が『名物』って言っているけど何なのん?
    お土産みたいなものかのん?」

師匠04
師匠「いやいや、茶の湯の場合は『優れた道具』のことを指します」


茶の湯の発達とともに、優れた茶道具が選ばれました。
ポイントは3つ。

●足利義政の頃(室町時代)→「大名物」
●千利休の頃(桃山時代)→「名物」
●小堀遠州の頃(江戸時代)→「中興名物」

簡単に言えば、この人たちが選んだ「優れた茶道具」が「名物」と呼ばれるものです。
その道具自体の価値はもちろん、所持者や伝来によって、別格のものとして分類するために「名物」という言葉が使われるようになりました。

また「名物」は綺麗で格好良くて使いやすいから、よく「写し」が作られます。
「写し」は「お手本にしました」ってことです。

CDの「初回限定盤・シリアルナンバー入り」や漫画の初版本といったコレクターアイテム・レア商品みたいな感じを想像してください。
「箱書」はその価値を保証した署名ですね。

一見難しそうなことでも、身近なものに例えると覚えやすいですよね。
戦国大名たちが自分のコレクターアイテムを集めてワイワイしていたかと思うと何となく親近感が沸きませんか?


4473035409名物茶入の物語―伝来がわかる、歴史がみえる
矢野 環
淡交社 2008-11-28

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